今昔芝居暦

遥か昔、とある歌舞伎愛好会の会報誌に連載させて頂いていた大正から昭和の終わりまでの歌舞伎史もどきのコピーです。

はじめに

 もうはるか昔になりますが、平成7年11月から4年半にわたり、とある歌舞伎愛好会の会報誌にて、私家版歌舞伎史「今昔芝居暦(いまはむかししばやのうつろい)」大正・昭和版なる連載をさせて頂きました。

 執筆の経験などまったくない素人なのに、「大正時代なら15年と短いから、1回3年分として5回で終わるから大丈夫」と編集会議にて励まされ、無謀にも始めてしまった連載でしたが、「せっかくだから続きを」と言われるがままに長い長い昭和に突入し、何度となく心が折れそうになりながらも、どうにか最後まで書き続けることができました。

 連載中は早稲田大学の演劇博物館に通いつめ、3年分ずつ「演劇界」その他の関連資料を毎回大量にコピーし、まず資料の内容を時系列に並べた年表を作成し、それから記事を書くのですが、当時は法律事務所のスタッフとして残業残業の日々。さらに諸事情により大学に進学せずに社会人になった私は、某大学の通信課程で学び、卒論の執筆中でもありました。その結果、1日の大半をパソコンの前で過ごすことになり、長時間キーボードを叩き続けて腱鞘炎になり、湿布とテーピングが欠かせず、病院で安静が必要と言われても、仕事と卒論と会報の3つの締切に常に追われていましたから安静どころではなく、腱鞘炎は悪化するばかりでした。

 まず先に卒論を書き終え、無事に卒業することができ、次に会報の連載が終わり、腱鞘炎は徐々に治りましたが、勤め先では、私の腱鞘炎は仕事のし過ぎということになっておりました…。

 その後、勤務先を離れてフリーランスとなり、自分のホームページを作って「今昔芝居暦」の記事をデータ化して掲載していましたが、いつしか更新するのは日記のみとなり、歌舞伎関連のページは長らく放置していたところ、ヤフーからHP作成サービスを終了するとの通知が届き、あんなに苦労して書き綴り、せっかくデータ化までした記事がすべて消えてしまうのは忍びないので、このような形で残すことにしました。

 読み返せばおそらくたくさん手直ししたくなるに違いないのですが、発行部数がごく少ない会報誌とはいえ、一度は刊行物として世に出たものですから、あえて加筆修正を一切しないことにしました。

 当時その会報誌を発行していた愛好会も今はもう存在していません。平成という時代も終わろうとしています。芝居に限らず、何事も移ろいゆき、やがては今は昔…。

 

 日記は今のところ「まるのダイアリー」として、はてなダイアリーで書いていますが、こちらもサービス終了が予定されているため、2019年から、はてなブログに移行するつもりです。日記のほうではコメントも受け付けております。

(記:2018年10月2日)